お茶屋さんの切符なのに通常の入り口からお席についたらどうなるのか解説

相撲茶屋から切符を買うと、国技館の木戸で「左手に進んでください」と促されます。相撲茶屋通りを指示されるのですが、ここではなく一般の入り口からお席に向かったらどうなるのでしょうか。
今回は、お茶屋さんを通らずにお席に座った場合はどうなるのか解説します。
お茶屋さんを通らずにお席につきたい方もいます
相撲茶屋(国技館サービス)を通じて切符を購入した場合は、その切符の裏に担当するお茶屋さんの番号が書いてあります。
国技館に到着すると、お茶屋さん用の入り口から入り、担当のお茶屋さんに行きます。出方さんと呼ばれる男性にお席まで案内をしてもらうのが、通常の流れです。
このとき、出方さんに骨折り(心づけ・チップ)を渡す文化があるので、
骨折りを渡したくない方は、お茶屋さん用の入り口を使いたくない方もいるようです。
お茶屋さんを通らずにお席についたらどうなるのか
さて結論ですが、お茶屋さんを通らずに、通常の入り口から自分のお席まで行ったらどうなるのかというと、出方さんに怒られることはなく、そのままお席を利用できます。
ただし、「〇〇さんですか?」と確認のために、声を掛けられる可能性が高いです。
100%声を掛けられるとは言い切れませんが、確認される可能性はあります。その理由は次で解説します。
なぜ出方さんに声をかけられるのか
出方さんの多くは、メモ帳を持っていて、その日に案内するべきお客さまを控えています。
たとえば、「正面イス1列1番を田中さん」が購入したとしましょう。
田中さんがお茶屋さんを通らずに、お席についたとします。出方さんが他のお客さまを案内したときに、空席だと思っている正面イス1列1番に知らない人が座っているのです。
田中さん以外が座っていれば、お席を間違えている可能性があるので、お声がけをします。
出方さんは気が付き次第、
「田中さんでしょうか」とお声がけをして、本人なら「そうです」と答えて大抵の場合はそれでおしまいです。
「お茶屋さんの入り口を通ってください」などと怒られることは、あまりないかと思います。
通常の入り口から入るのはNGなのか
ここまで読んでくださった方は、「これはマナー違反では?」とお感じになったかと思います。
正直なことを申し上げると、わたくしはお茶屋さんの切符を買ったら、お茶屋用の入り口から必ず入っています。
周囲の知人にも聞きましたが、このようなことをしている知人はおりませんでした。
しかし、出方さんに聞いたところ、たまに一般の入り口からお席につく方はいるとのこと。
個人的にはあまりおすすめしませんが、誤って一般用の入り口から入っても、出方さんに強く咎められることはないです。
お茶屋さんの切符は、出方さんの案内、骨折りのお渡しなどを含め、観戦の一部だと思っていますが、この独特な文化にネガティブな感情を抱く方もいるようです。
お茶屋さんの接客を受けたくないとき
ひとりでゆっくり歩いてお席につきたい方もいるでしょう。
どうしても案内や接客をお断りしたい方は、お茶屋さんの窓口で「おはようございます。お席はわかるのでひとりで行けます」とお伝えすれば問題はありません。
必ずしも出方さんの案内を受けないといけないわけではないのです。
骨折りを渡したくない場合は、事前に土産物や出物を注文しておくと、その後もお茶屋さんと良好な関係が築けるかもしれません。
このブログで何度も記載していますが、出方さんには骨折りをお渡しする文化が昔からあります。当方はみなさまへ強要できる立場ではありませんが、お茶屋さんで通しで買うような好角家は、出物や土産物を注文し、骨折りも渡している、とだけここでは記載いたします。
まとめ
お茶屋さんのお席なのに、一般の入口から入ったらどうなるのか記載しました。特別怒られることはないでしょうが、本当にそのお席のお客さまなのか、確認はされます。
出方さんの案内を含めて、観戦の楽しみとも言えるので、可能な範囲で構わないのでぜひ出方さんに案内してもらってくださいね。