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後ろは見えないって本当?巡業の座席の広さと席の選び方を解説

巡業には本場所とは違う魅力があります。花相撲ならではの、お好みの催しもあり、相撲甚句初っ切りなどが楽しめるのです。

でも座席はどうしたらいいのでしょうか。本場所の席との違いも気になりますよね。

今回は、巡業の座席の広さと席の選び方を解説します。

 

巡業の座席の広さとは

巡業は会場によって差はありますが、一般的には1階席・2階席に分かれていることがほとんど。

1階席はタマリ席になっていて、座布団の上に座ります。
この座布団は勧進元によってデザインやサイズが異なりますが、多くのものは43センチ四方です。

巡業座布団の比較

当方のYouTubeチャンネルの画像です。
向かって左は大村巡業の座布団で、右はお台場巡業の座布団。
大きさが違うことがわかるかと思います。
ちなみに左側の大村巡業の座布団のサイズは43センチ四方でした。

 

このように勧進元によって座布団のサイズが異なりますが、大きな差はありません。この座布団が会場の床に並べられていて、その上に座ることになります。
1階席は隣の人との距離はかなり近いです。43センチ四方の座布団が並んでいるので、だいたい60センチ四方くらいが自分のスペースになると言ってよいでしょう。


座布団の上に座る場合は、足をゆったり伸ばすことはできません。

 

和室で生活している方、日ごろから長時間正座をしても苦ではない方なら問題ないですが、イス生活がメインの方には、苦しかもしれません。

巡業の座席の選び方

巡業の座席の選び方を紹介します。

  • 力士との交流をメインにしたいかどうかで選ぶ
  • 座布団かイスかで選ぶ

力士との交流をメインにしたいかどうかで選ぶ

巡業の座席の選び方1つめは、力士との交流メインかどうかです。

勧進元によって管理が違うこともありますが、一般的には2階席の人は1階席には入ることができません。力士がサイン・握手・撮影に応じるファンサービスをするのは1階が多いので、2階席の人はなかなか交流はしにくいと言えます。

力士との交流をメインにしたいのであれば、1階席のほうがよいかもしれません。

座布団かイスかで選ぶ

巡業の座席の選び方2つめは、座布団かイスかで選ぶことです。

イス席=2階のみ、とは限りません。

会場によっては1階にイス席を設けていることもあります。この場合、パイプ椅子になることが多いです。
巡業は体育館で開催されるので、2階席なら常設のイスですが、1階にはイスが設置されていないため、パイプ椅子を臨時で設置する会場もあります。

イス席だと足や腰の負担は軽減されますが、土俵からの距離は遠くなります。

1階席奥は見えにくい?

「土俵から距離が近いから1階席がいい」、「サインをもらいたいから1階席がいい」という方も多いでしょう。たしかにこのような方には1階席をおすすめします。

しかし、1階席奥は見えにくいこともあります。その理由は会場が相撲専用ではないからです。

相撲のために作られた国技館は、どの席からでも土俵が見えるように傾斜がつけられています。1階奥はマス席、ボックス席ですが、高さがあるので前の人の頭で見えないとうことはほぼないのです。

巡業の場合は、地域の体育館で開催されるため、傾斜はつけられていません。
そのため、1階奥の席だと土俵は見えにくいことがあります。1階前方でも、前の人の頭で見えないということもあるでしょう。

地域の体育館でも2階席なら傾斜になっているので、1階奥席と比べれば2階席のほうが土俵全体は見やすいでしょう。

 

どの席がいいと言い切ることは難しいです。

個人的におすすめしたいのは、
とにかく土俵を近くで観戦したい方は、砂かぶり・タマリ席Sなど一番高額な席をおすすめします。

花道側であれば、土俵から遠くても力士を近くに感じられます。
和室生活をしていない方など、座布団に座ることに不安がある方はイス席をおすすめします。

まとめ

巡業の座席の広さや席の選び方を解説しました。

1階席(イス席以外)のひとり分のスペースは、だいたい60センチ四方。
勧進元により座布団のサイズは違いますが、だいたい43センチ四方が定番です。

席の選び方は、座布団の上に座るか、イスに座るかで選ぶことや、力士との交流をメインにしたいかです。

2階席の観客は、1階席には原則として入れないことを理解しておきましょう。

【国技館】お茶屋の出方さんに支払う骨折り(心づけ)の相場

大相撲の切符(チケット)は、ぴあだけでなく相撲茶屋からも購入が可能です。
相撲茶屋に割り当てられた切符の裏には、お茶屋さんの名前と数字が書かれていて、出方さんに案内してもらうことなります。そのときに骨折りを渡す人もいます。

今回は、お茶屋の出方さんに渡す骨折りの相場を紹介します。

お茶屋の出方さんに支払う骨折りの相場

まず最初にお伝えしたいのは、骨折りは必須ではないことです。強制ではないので渡す義務はありません。私がTwitterでアンケートを取ったところ、骨折り渡しているのは半数以下でした。

しかし、渡した方がいいのなと思っている方もいますよね。
とりあえず相場が知りたい方も。

 

金額は個人差がありますが、
1,000円から5,000円くらいです。

 

そもそも骨折りとは…
チップのことです。心づけと呼ぶこともあります。

出方さんへの骨折りの考え方

突然ですが、レストランに行ったときを想像してください。
みなさんはお店に入って案内されたら、なにかしら飲み物・食べ物を注文をしますよね。
そして、数時間など長居をする場合は、気を遣ってなにか追加注文をする方もいるかと思います。

 

お茶屋さんはこれと同じような感覚です。

お茶屋さんは出物(お土産・飲食)を出すところで、チケット売り場ではありません。
出物が売れることで収入になり、チケットだけが売れてもなんの儲けにもならないのです。
お茶屋さんは相撲協会からお願いされてチケットを売っている)

 

レストランもお店にお客さんが入っただけでは収入になりませんよね。
注文をしてもらって、そのお代金が売上となるのです。

出物+骨折り=チケット代

この考え方はもはや古くなってきていると思いますが、
わたくしや父・祖父の代では、チケット代と同額程度になるよう、出物と骨折りを合わせていました。

たとえば2万円のお席なら、お土産15,000円、骨折り5,000円という具合です。

この考え方だと、チケット代×2の出費になります。

すごく高額ですよね…。今でもこのような感覚で相撲観戦を毎場所15日間通しで楽しんでいる方もいます。

しかし、これは好角家の楽しみ方で、強制されるものではありません。

骨折りはあくまで気持ちです。少額でも包めばよいと個人的には思います。
骨折りを渡したくない方はそれでもよいと思います。

ただし、骨折りに包む場合は、お札をおすすめします。最低1,000円からがよいかなと。

それ以下だと、どうしてもお年玉のようになってしまい、あまりよくはないのかなと個人的には思います。

まとめ

骨折りの相場を解説しました。
相場は1,000円から5,000円ですが、必ずしも渡さないといけないわけではありません。

骨折りを渡す感覚は、レストランでの飲食に似ています。
昔はチケット代と同額を、骨折りや出物で使う人がいましたが、今は減っているようです。繰り返しますが、骨折りは必須ではないので、無理せず相撲を楽しみましょう。

幕下以下のご贔屓はいつ取組がある?取組のスケジュールを解説

「〇月〇日に相撲を観に行くけれど、ご贔屓の〇〇さんの取組はあるのかな?」と気になることもありますよね。ある程度は、取組があるかどう割が発表される前に予想を付けることができます。

今回は、幕下以下の力士の取組スケジュールを解説します。

幕下以下は7番

本場所は15日間。十両以上の関取は15日間毎日相撲を取りますが、
幕下以下は7番です。
つまり、15日間のうちの7日に取組があるので、観戦した日に「ご贔屓の〇〇さんは出場しないのか…」ということもあります。これはショックですよね。

 

幕下以下の割は、完全にランダムで組まれるわけではありません。
規則性はあるので、日によっては幕下以下のご贔屓力士が出場するのか、事前にはわかります。

幕下以下の割を組む規則性

幕下以下の取組は、奇数日か偶数日かのどちらかです。
たぬきの山とうさぎの海を例に、表を作ってみました。取組がある日に「★マーク」をつけています。

幕下以下取組解説

たぬきの山は1日目に取組があったとします。奇数日(1日目)に取組をしたので、翌日の偶数日(2日目)はありません。

うさぎの海は、奇数日(1日目)にお休みだったので、偶数日(2日目)に取組が組まれています。

このように偶数日・奇数日のどちらかに取組があるのです。

次もご覧ください。

幕下以下取組解説

たぬきの山は1日目の奇数日に取組がありましたが、3・4日目では偶数日になりました。
「たぬきの山=奇数日に取組をする」と決まっているわけではありません。2日ごとにどちらかに取組があるように割りが組まれるのです。

うさぎの海は、3日目の奇数日に取組が入りましたね。2日連続取組がある状態です。反対にたぬきの山は2連休になっています。力士によっては、連休になったり、2連続になったりします。

幕下以下取組解説

この規則で、12日目までに6番相撲を取ります。
最初に書いたように、幕下以下は7番なので、残りは3日(13・14・15日)あります。

この3日間のどこかで1番相撲を取るのです。

幕下以下取組解説

この3日間のどこかに幕下以下の力士が相撲を取ります
つまり、今まで2日に分散されていた幕下以下の力士の取組が、13日目からは3日に分散されるのです。

 

そのため、13日目以降は1日の取組数が減ります

13日目以降は開始時間にご注意ください

取組数が減るということは、12日目までとタイムスケジュールも変わってききます。

その場所ごとに状況が異なるため、若干ズレることもあり得ますが、

だいたい13日目・14日目は11時から取組開始、15日目は10時半開始です。

 

目安
13日目11:00~取組開始

14日目11:00~取組開始

15日目10:30~取組開始

 

千秋楽は、表彰式などがあるため、時間が早まります。
観戦に行く方は、必ず相撲協会の公式サイトから時間を確認することを強くおすすめします。前日に開始時間が変更になることもあるので、前日の夜や当日の朝に、時間をチェックしておきましょう。

確実に贔屓の幕下力士の取組を見る方法

確実にご贔屓の幕下力士の取組を見る方法は、

2日連続で見る方法です。しかし、注意点もあるので下の表をご覧ください。

 

奇数日→偶数日になるように2日連続で見れば、1回は必ずご贔屓の幕下力士の取組が見られます。(休場しない限り)
2日目・3日目で切符を買うと、上の表ならたぬきの山は一度も見ることはできませんが、うさぎの海はどちらもいますよね。偶数日→奇数日だと一度も見られない可能性もあるので要注意です。(運がよければ両日見られるかもしれませんが)

確実に見るには、5日目と6日目のように「奇数→偶数」と二日連続で切符を取れば見られます。

まとめ

幕下以下の取組は7日です。奇数日か偶数日かのどちらかに割が組まれ、確実に見るには、奇数日→偶数日で連続の切符を取ること。

幕下以下のご贔屓はいつ取組がある?取組のスケジュールを解説

「〇月〇日に相撲を観に行くけれど、ご贔屓の〇〇さんの取組はあるのかな?」と気になることもありますよね。ある程度は、取組があるかどう割が発表される前に予想を付けることができます。

今回は、幕下以下の力士の取組スケジュールを解説します。

幕下以下は7番

本場所は15日間です。十両以上の関取は15日間毎日相撲を取りますが、
幕下以下は7番です。
つまり、15日間のうちの7日に取組があるので、観戦した日に「ご贔屓の〇〇さんは出場しないのか…」ということもあります。

幕下以下の割は、完全にランダムで組まれるわけではありません。
規則性はあるので、日によっては幕下以下のご贔屓力士が出場するのか、事前にはわかります。

幕下以下の割を組む規則性

幕下以下の取組は、奇数日か偶数日かのどちらかです。
たぬきの山とうさぎの海を例に、作ってみました。取組がある日に「★マーク」をつけています。

幕下以下取組解説

たぬきの山は初日に取組があったとします。奇数日に取組をしたので、翌日の偶数日はありません。

反対にうさぎの海は、奇数日にお休みだったので、偶数日に取組が組まれています。

このように偶数日・奇数日のどちらかに取組があるのです。

次もご覧ください。

幕下以下取組解説

たぬきの山は1日目の奇数日に取組がありましたが、3・4日目では偶数日になりました。
このように、「たぬきの山=奇数日に取組をする」と決まっているわけではありません。2日ごとにどちらかに取組があるように割りが組まれるのです。

うさぎの海は、今度は奇数日に取組が入りましたね。2日連続取組がある状態です。反対にたぬきの山は2連休になっています。

このように2日ごとに偶数日または奇数日に取組をしていきます。

幕下以下取組解説

すると、12日目までに6番相撲を取ったことになります。
最初に書いたように、幕下以下は7番です。さて、残りは3日あります。

そう、この3日間のどこかで1番相撲を取るのです。

幕下以下取組解説

この3日間のどこかに幕下以下の力士が相撲を取ります。
つまり、今まで2日に分散されていた幕下以下の力士の取組が、13日目からは3日に分散されるのです。

 

…ということは、13日目以降は1日の取組数が減ります。

13日目以降は開始時間にご注意ください

取組数が減るということは、12日目までとタイムスケジュールも変わってききます。

その場所ごとに状況が異なるため、若干ズレることもあり得ますが、

だいたい13日目・14日目は11時から取組開始、15日目は10時半開始です。

 

目安
13日目11:00~取組開始

14日目11:00~取組開始

15日目10:30~取組開始

 

千秋楽は、表彰式などがあるため、時間が早まります。
観戦に行く方は、必ず相撲協会の公式サイトから時間を確認することを強くおすすめします。前日に開始時間が変更になることもあるので、前日の夜や当日の朝に、時間をチェックしておきましょう。

確実に贔屓の幕下力士の取組を見る方法

 

維持員専用のラウンジについて解説

相撲観戦をしていて、芸能人が映ることもありますよね。すべてがそうとは限りませんが、維持員席を持っている可能性があります。

座席では見かけるものの、売店や通路ではあまり見かけないのは、専用ラウンジで休んでいるからと言えます。

今回は、維持員専用ラウンジについて解説します。

※祖父・父と維持員をしておりますが、わたくし自身は父の付き添いラウンジに行くのみのため、最新の状況とは異なる可能性があります。

維持員専用ラウンジとは

維持員専用ラウンジの前に維持員についてかんたんに紹介します。維持員とは土俵から近い席、砂かぶり席(たまり席)にいる特別な権利を認められた人たちのこと。
一般のたまり席とは別の、維持員席に座っています。

維持員席は一般流通せず、維持員にならないと手に入れることができません。維持員は承認を得る必要があることと、定員があるため、誰でもなれるというわけでもないのです。

15日間同じ席を割り当てられることがほとんどなので、相撲観戦をしていていつも同じ人がテレビに映るのは、維持員席ならでは。特に向正面の方は目立ちます。

 

維持員たちは、かばんや上着を席に持ち込まずに観戦しているのも特徴。
たまり席の下に収納がありますが、入れている人も少ないです。

それは維持員専用ラウンジのスタッフに言えば、荷物を預けられるから。

 

維持員専用ラウンジは、国技館2階にあります。ちょうどガチャガチャがある近くで、あまり人が行くことはないかもしれません。

国技館は築40年ほどですが、ラウンジは最近新しくしているのでまるでホテルのようです。

維持員になると、このラウンジを通ってから観戦することができます。

維持員専用ラウンジのサービス

ラウンジ

ラウンジ

ラウンジの入り口はこんな感じです。

ホテルのようなきれいさで、ここに受付の方がいます。
中に人がいたので、撮影はしませんでしたが、イスやソファがあり、リラックスしながら待機できます。

ラウンジ内は飲食ができて、わたくしが父(維持員)と一緒に行ったときは、ドリンクやフードが食べ放題でした。

食べ放題と言っても、レストランのような感じではなく、あくまで軽食です。ドリンクはお酒も出ます。

ここでの軽食やドリンクを維持員席に持ち込むことはできません。

維持員専用ラウンジはどんな人がいるの?

どんな人がいるの? 芸能人? とよく聞かれるのですが、わたくし、芸能人や著名人に疎いため、なんとも言えません。

維持員にはいくつか種類があり、個人で維持員になっている人は15日間ほぼ毎日観戦するため、自然と顔なじみになることもあります。

ラウンジに行くと、「この方、今日もいらしているのだな」と思うことも。

 

団体で維持員席の権利を持っている場合は、団体の中で「この日はAさんが観戦、次の日はBさんが観戦」と入れ替わるので、見かけない人もたくさんいます。
おそらく、誰が見ても名前がわかるような著名な方は維持員専用ラウンジを通ってから、お座席まで向かっていると思われます。

まとめ

維持員専用ラウンジについて紹介しました。

ラウンジは2階(正面側)にあり、中ではフード・ドリンクが飲み放題です。
(少なくともわたくしが行った時期では)
荷物を預けることもできるので、身軽で観戦ができます。

お茶屋さんを通じて大相撲のチケットを買う方法

相撲のチケットをお茶屋さんで買うのは、敷居が高そう…と思うかもしれません。しかし、チケットの値段は一般と変わりません。古い習慣がいくつかあるから、なんとなく難しそうなイメージがありますが、意外と早く席を押さえることができるので、おすすめです。

今回は、お茶屋さんで相撲のチケットを買う方法を解説します。

お茶屋さんを通じてチケットを買う方法

お茶屋さんを通じてチケットを買う方法は次のとおりです。

  • オンラインショップで購入
  • 電話で購入
  • 場所中に購入
オンラインショップで購入

お茶屋さんでチケットを買う方法1つめは、オンラインです。

お茶屋さんのホームページで買うことができます。まだお茶屋さんでチケットを買ったことがない方でも、ホームページからなら買いやすいかと思います。

チケットのみの購入も可能です。

お茶屋さんのホームページ※

相撲案内所 

電話で購入

お茶屋さんでチケットを買う方法2つめは、電話です。

こちらはオンラインでの購入よりも、ややハードルが高くなります。
ある程度、お茶屋とのつながりがある方は、軒1軒のお茶屋に「〇日目のマス席でいいのありますか?」と電話で問い合わせてチケットを買うのです。

 

お茶屋の電話番号? と疑問に思いますよね。

お茶屋には代表電話があり、これは東京03から始まるものですが、国技館の20軒のお茶屋は常に国技館にいるわけではありません。本場所開催のみ、国技館の茶屋通りでのお仕事があり、場所期間以外は都内や千葉県などに拠点があります。(おそらく自宅)

過去にお茶屋を通じてチケットを買うと、お茶屋さん独自の電話番号(自宅の番号など)がわかるので、そこに電話をかけてチケットを買うことができます。

電話なら、一般販売よりもかなり早く買えます。
まだお茶屋さんに相撲協会からチケットが渡される前でも、ある程度の希望は聞いてくれるので、「予約」という形でチケットをおさえておいてくれるのです。

場所中に購入

お茶屋さんでチケットを買う方法3つめは、場所中に購入です。

 

1月場所国技館に行って、「5月場所のチケットも、押さえておいてくれますか」とお願いする方法です。これは、かなりお茶屋さんとのお付き合いがある人の買い方だと言えます。

15日間通しでチケットを購入する人、古くからのお付き合いで接待などに利用している人などがこの買い方をする傾向があります。

おそらくですが…、なじみがないお茶屋さんに1月場所中に「5月場所のチケットもおさえておいてもらえますか?」と聞いても、「いや、ちょっとまだ先のことなので…」とはぐらかされるかもしれません。

これはお茶屋さんによっても対応が違うかと思います。

 

15日間同じような席にいる人を見かけませんか。

テレビに映るのは維持員という一般客ではありませんが、維持員以外でも毎回同じ席の人も。「このマスを持っている」と表現する方もいて、何年も古くから同じ席を決まったお茶屋さんから買っているのです。これもお茶屋さんごとに若干の違いはあるかもしれませんが、ほとんどのお茶屋さんで親戚のような付き合いのあるお客さんがいて、こういうご縁の深い方が優先されます。

お茶屋さんに電話をするとは

さて、お茶屋さんの電話について記載しましたが、わかりにくかったと思います。

もう少しくわしく解説いたしますね。
お茶屋さんの正式名称は、「国技館サービス」。代表電話があり、この電話にかけるとおそらく国技館につながるかと思います。

しかし先述したように、国技館お茶屋は20軒。自営業のようなかたちで、本場所の15日間は国技館で仕事をし、それ以外はそれぞれのお茶屋の拠点で仕事をしています。

(主な収入は本場所でのお土産や飲食での売上です)

 

それぞれの拠点があるので、20軒のお茶屋さんは電話番号が異なります。
お茶屋さんごとに持っているチケットも別。

お茶屋さんの電話番号を複数知っている人は、
「〇日目の正面マス席ありますか?」とA茶屋に電話をして、ないと断られても、B茶屋に電話をして探すということを繰り返します。

 

しかし、まだお茶屋さんで購入したことがない方は電話番号をご存じないでしょう。まずチケットを買うことで、つながりを持つしかないと言えます。

ここに電話番号を書きたいのもやまやまですが、わたくしがブログを書いていることが知られたら、おそらく雷が落ちるので…すみません。
可能な限り、Twitterなどでアドバイスはいたします。(わかる範囲で…偉そうにすみません。)

ご贔屓筋ではないと電話で買えない?

お茶屋さんに電話をすると、「以前、うちでチケットを買われた方ですか?」と聞かれることもあるかと思います。

おなじみさんだと、声と名前でわかることもあるようですが、お茶屋の女将さんが「誰かしら?」と思うことも…。

ここでくじけずに、「〇月場所で〇〇屋さんからチケットを買った〇〇です」と名乗ってください。なにか台帳などを管理しているはずです。

これで「うちは今チケットないのよ」と言われてしまう可能性も否定できません。やはりいつも飲食をたくさんしてくれる人に売りたいですか。15日通しで買う人、昔からのなじみのある人が優先されるかもしれません。

 

しかし、チケットがないと言われても諦めないでください。

他のお茶屋でもチケットを持っていることもあるので、別のお茶屋に電話をします。
他のお茶屋の電話番号がわからなければ、お茶屋のオンラインショップで残ったチケットが売られるのを待ちましょう

お茶屋のチケットは一般販売前に購入できる

さて、ここまでお茶屋のチケットの買い方を紹介しました。わたくしのTwitterでもお茶屋のことを投稿する機会が多いです。

その理由としては、お茶屋だと優先的にチケットが買えるから。

お茶屋だと一般販売前に電話での予約を受け付けてくれるのです。

 

流れとしては…

1)国技館で直接予約する
1月場所中に5月場所のチケットを買う、5月場所中に9月場所のチケットを買う…のように、4か月後のチケットが欲しいことを事前に伝えておく方法です。これはある程度お茶屋さんとの関係が築けている人の買い方と言えます。でも、さすがに早すぎですよね笑

 

2)電話で予約をする
この方法が多いかと思います。わたくしもこの方法がほとんどで、仲のいいお茶屋さんに「15日通しで、なるべく正面希望」と伝えています。

支払いはわたくしの場合は、請求書が送られてきてそこで支払っています。

祖父・父の代から相撲観戦をしていて、一部のお茶屋と付き合いがあるため、請求書払いになっているのかもしれません。

 

3)オンラインでチケットを買う
電話でチケットが買えなかった場合は、オンラインです。オンラインで買うと、どのお茶屋さんが保有しているチケットなのかはわかりません。

自宅にチケットが届き、その裏面を見ればお茶屋さんのマークがあるので、そのマークのお茶屋さんの管轄の席です。

オンラインも侮れません。場所前日にチケットが出ることもあります。一般のオンラインのように、すぐに売り切れてしまう感じではないので、人気の初日と千秋楽以外なら手に入れやすいはずです。

まとめ

お茶屋さんでチケットを買う方法を記載しました。

方法は次の3つです。

  • オンラインショップで購入
  • 電話で購入
  • 場所中に購入

はじめての方にはオンラインをおすすめします。

心づけは? 出物は? など疑問もあるでしょう。すでに長くなってしまったので、それはまた改めてにします。

新序出世披露とは…口上や白扇、開催日を解説

中日に観戦した方は、特別な儀式を見たかと思います。それは新序出世披露。相撲部でお世話になった監督や力士の保護者も見に来る、晴れの場です。

今回は、新序出世披露について解説します。

新序出世披露とは

新序出世披露(しんじょしゅっせひろう)とは、前相撲を終えた力士たちがこれから序の口に上がるお披露目の儀式です。中日(なかび)、つまり8日めに開催されます。

出世披露では化粧まわしを付けますが、入門したばかりの若い力士ちなので、個人ではまだ化粧まわしをまだ持っていません。
そのため、兄弟子や師匠から化粧まわしを借りて、出世披露にのぞみます。

 

ちなみに…稽古でのまわしや、場所で使用するまわし・締込は、素肌に直接つけます。化粧まわしは非常に高価なものなので、汚さないよう下に肌着(褌)をつけてから着用するのが特徴です。直接肌に触れないので、貸し借りもしやすそうですね。

新序出世披露の向上

おそらくネット検索すれば出てきます。あえて書く必要はないかな…と思いましたが、知りたい方のために。

 

これに控えおります 力士儀にござります。

ただ今までは 番付外に取らせおきましたるところ 当場所日々成績優秀につき 

本日より番付面に差し加えおきまする間 以後相変わらず ご贔屓お引き立てのほど ひとえに願い上げ たてまつります

 

この意味は、「ここにいる力士たちに番付外で相撲を取らせたら、とてもよい成績でした。これからは番付に掲載されるので、応援のほどよろしくお願いいたします」

という意味です。

呼出はなんと言っている?

また行司の隣には呼出がいます。呼出は「とざい、とぉざい」と言っているのですが、ちょっと聞き取りにくいですよね。これは「東西、東西」という意味。

番付外の力士が東西にいたことを意味していて、これは番付表にも書かれていますね。

 

番付表の「此外中前相撲東西ニ御座候」(このほかちゅうまえずもうとうざいにござそうろう)は「番付外の力士が東西にいますよ」という意味です。

なぜ東西なのか…は長くなるので今回は割愛させてください。

白扇を持つ行司は珍しい

新序出世披露では、行司が白扇を持ちながら向上を述べます。通常、行司は軍配を持つため、これは珍しいシーンです。

普段使わないので、白扇を持っていない行司も多く、このときのために呼出から借りることもあるのだとか。(呼出は呼び上げで白扇を使用します。これは土俵や力士を汚さないため)

 

口上での白扇は開きません。閉じたままなことも特徴です。すみません、相撲史など勉強をしておりますが、扇を閉じている理由については正確には、わたくしはわかっていません。おそらく、これから番付に載る立場だということが関係しているのではないでしょうか。番付に載って、取組をする場合は呼出が白扇を広げて呼び上げるため。

成績優秀とは

さて、向上には「成績優秀」とありました。これは昔の名残と言えます。
かつては、前相撲で一定の成績を残さないと序の口には上がれませんでした。序の口に上がれないまま廃業する力士もいたそうです。

しかし、現在は前相撲に出れば序の口に上がれるようになりました。そのため、表現は悪いですが、たとえ「成績優秀でなくても」序の口には上がれます。現在も、昔の口上を残しているのだと思われます。

新序出世披露のあとはあいさつまわり

晴れて新序出世披露が終われば、力士人生のスタート。相撲協会の部署をまわって「~~部屋の~~です」とあいさつをして、顔を覚えてもらいます。

ここから力士…! と言いたいところですが、厳密には「力士養成員」という立場で、厳しいですが、十両以上にならないと力士ではないのです。

わたくし個人的な意見を書くと長くなりますが、どんな番付の人でも努力をしていることは、ご理解ください。(みなさま、十分ご理解されていると思います)

 

まとめ

新序出世披露について解説しました。

出世披露は、前相撲を終えて序の口に上がる力士たちのお披露目の儀式。中日に開催され、化粧まわしをつけます。行司は白扇を持って口上を述べ、呼出が「東西、東西」と声を出します。