升席の多くは、相撲茶屋が接待権を持っています。お茶屋さんの席であれば、出方さんにお願いをして商品をお席まで持ってきてもらうことができます。
今回は、相撲茶屋の出方さんに注文する方法と注意点を解説します。
相撲茶屋の出方さんに注文をする方法
相撲茶屋のお席を利用するメリットは、出方さんにお席まで案内してもらえることだけでなく、お席でお土産を注文できることです。
売店で売られているものであれば、出方さんにお願いをしてお席まで持ってきてもらうことができるのです。
売店で買い物をする際は、離席をします。混雑していれば、それだけお席に戻って来られなくなるので、相撲茶屋の出方さんにお願いするとよいのです。
注文方法を具体的に解説します。
- 担当の出方さんを呼ぶ
- 欲しい商品を伝える
- 精算する
【出方さんを呼ぶ】
まず担当の出方さんを呼ぶのですが、呼び方ってよくわからないですよね…。
ときどきお席に「なにが必要なものはありますか?」、「ご注文はありますか?」と御用聞きに来てくださいます。その際に注文するのがおすすめです。
しかし、よいタイミングで御用聞きが来ないこともあります。
その際は、近くのお席を案内している出方さんに声をかけましょう。
「〇〇屋さん(お茶屋さんの屋号)の出方さんを呼んでください」とお願いするのもおすすめです。忙しいときは、すぐにお席まで来られませんが、断られることはほぼないでしょう。
【注文する】
出方さんが来てくれたら、欲しいものを注文します。
お茶屋さんって高いのは…? と思う方もいますよね。はい、たしかにスーパーなど安いお店の価格とは違いますが、お茶屋さんの出物は国技館にある売店と同じ価格です。
売店のほうが安いだろうと、あえてお茶屋さんの商品を買わないのは、もったいないです。並ばずに売店と同じ商品を同じ価格で買えるので、出方さんにお願いするのもよいですよ。
相撲茶屋の出方さんに注文するときの注意点
出方さんに注文するときに2つだけ注意をするべきことがあります。
- 他のお茶屋の出方さんに注文しない
- すも~るの商品は買えない可能性大
1つ目、他のお茶屋の出方さんに注文しないことです。
お席ごとにお茶屋さんの縄張りというか…「管轄」があります。
「この席はA茶屋で、あの席はB茶屋」というように、席ごとに対応するお茶屋さんが決まっているのです。
たまたま出歩いている出方さんに注文をしても、対応はしてもらえないので、
他のお茶屋さんにお願いする際は、「正面マス席〇列目〇なのですが、〇〇茶屋の出方さんをお願いします」と伝えましょう。
自分の席のお茶屋さんがわからない場合は、切符の裏面をご覧ください。
お茶屋さんのハンコや数字が押してあると思います。
数字だけでわからない場合は、「5番のお茶屋の出方さんをお願いします」と声をかけましょう。
2つ目はすも~るの商品です。
国技館の売店は大きく分けて2つで、国技館サービスの売店と相撲協会の売店「すも~る」(親方売店)があります。
お茶屋さんは国技館サービスの一部なので、相撲協会の売店である「すも~る」の商品は原則取り扱っていません。
予めお土産を注文予定の場合はその旨伝えておく
出方さんにお席まで案内されると、
「なにかご注文のご予定はありますか?」と聞かれます。
このときに、「後ほど、お願いする予定があります」と事前に伝えておくと、適当なときに御用聞きに来てくれます。
他のお客さんを案内をした際に、「なにか御用はありますか?」とひと言声をかけてくれるので、そのときにお願いをしましょう。
反対にお茶屋さんで注文をする予定がない場合は、案内してもらった際に「注文する予定はありません」と伝えておくのもよいです。
出方さんは注文がないか都度聞く手間が省けます。
お茶屋さんのお席に座っているのに出物を注文しないのは申し訳ない…と感じる方は、出方さんに心づけを渡すことをおすすめします。
(心づけは義務ではありません)
わたくしは、みなさまに心づけを渡すように強制できる立場ではありません。心づけはあくまで個人の自由ですが、なにも注文しないでお席だけ利用すると、お茶屋さんにはなんの利益もないことになります。それが気になる方は、心づけを渡すとよいのではないでしょうか。
イメージとしては、飲食店に入ったものの、お席にだけ座っていてなにも食べ物を注文しない状態です。心づけの相場は、こちらの記事でまとめています。
【国技館】お茶屋の出方さんに支払う骨折り(心づけ)の相場 - 「1分でわかる大相撲」公式ブログ (hatenablog.com)
なにかご不明点があれば、Twitterにご質問いただければわかる範囲で対応いたします。
まとめ
相撲茶屋の出方さんに注文する方法と注意点をまとめました。
出方さんを呼ぶか、御用聞きに来たタイミングで注文をします。お席での精算がほとんどですが、贔屓だと付けをすることもあります。
注意点は、他のお茶屋さんの出方さんに注文しないこと。自分のお席の出方さんがいない場合は、近くにいる他のお茶屋の出方さんに声をかけて、担当の出方さんを呼んでもらいましょう。すも~るの商品は原則買えません。